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振り回される人がかわいそうです。 [思いつきだったりぼやきだったり]

大山鳴動して鼠一匹

(意)事前の騒ぎばかりが大きくて、実際の結果が小さいこと。


いろんな人を巻き込んで大騒ぎをしても,結果として何も得られないなんていかがなものでしょう。

まあ,火口は黒川問題からなのかもしれないけど,現在国会で審議するべき論点はその論点とは離れた問題であると思う。

少子高齢化社会を迎えるに当たって,高齢者の生活を支える費用をまかなうために,対象となる世代を引き上げた(年金問題)一方で,給源となる現役世代の口数を確保するため就労可能年齢の上限を上げる必要がある。最終的には定年の引き上げを行うべきところをこれまでは再任用という形で対応してきたところ,段階的に引き上げる調整を取ってやっと法律改正までこぎ着けてきたところなのだと思う。この法律はあくまでも一般的な制度を作っていくもの。

この大きな枠組みは検察官でも代わりはないはずで,司法試験を受けて検事になる高給取りは知ったことかといえることかもしれないけど,副検事にとっては大きな話ではないだろうか。

問題となっている定年延長,職務延長についても,検察官についても横並びで制度を用意しておく事に違和感はないと思う。

今回は皆さん特定人の次のポストしか見ないで騒いでいるが,人事って後に誰をどの時期に持ってこれるか,というのも大きな問題であるし,つなぎで適当に人を据えることも難しい話なのだから,それを考えれば検察官であるか否かにかかわらず,柔軟に対応できるシステムは用意しておく方がいいに決まっている訳で,今後の人財枯渇時代に即した形態としても必要な改正とも考えられる。


そして,これまで大きな流れを作って時間をかけて最終段階の法案上程まで乗せてきた事をを考えれば,棚晒しにして1年先送りするのもどうかと思う。


それから,騒ぎに対する私の違和感の中心は,なぜ「定年延長」にそれほどまでかみつくのか,という点。

本来,そんな問題のある人であれば,高検の検事長に任命される段階でもっと声を上げるべき話なのではないか。公共の代表者である検察官の任命に関して,国会議員が国政調査権等を持って関与することはあってしかるべきだと思うが,そのような事がこれまでされていないのに,なぜ検察官人生の一番最後の定年延長・職務延長にかみついているのか。延長の詳細な要件を考えるよりも先に(そもそもそのようなギチギチの要件を先に考え尽くすなんて時間の無駄でしかないと思うが),適任者の任命について民主的コントロールをどのようにするべきか,の議論を行うべきものではないのか。

そんなにひどい人が高検の検事長をやっていて,それをこれまで放置していたのであれば,先導している国会議員は立法府の1構成員として国民に対して詫びの一言でもあっていいのではないか。


と,またごまめの歯ぎしりでしかないが,ふつふつと愚痴がわいてきたので記しておく。

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